Shopee等の越境ECをやっていたら、避けがたいトラブルもあります。
ですが、事前に予見して対応方法を決めていれば、ルーチンワークに落とし込めます。
代表的なトラブルを4つ取り上げて、それぞれの対応例を紹介します。
仕入れた商品に傷やへこみ等があったら
メーカー公式通販でないAmazon等で商品を買うと、商品の箱に傷やへこみがあることは珍しくない。
一般的に商品の箱に傷やへこみがあるとしても、商品自体にダメージがなければ返品を受け付けないとする通販サイトも多いが、Amazonでは拍子抜けするほど簡単に返品を受け付けてくれる。
販売者がAmazonのでなくマーケットプレイスの場合で出品者が返品を拒否しても、Amazonのカスタマーサービスに連絡をすることで返金を受けられることもある。
ただ、瑕疵のある商品を返品できたとしても、バイヤーへの発送期限までにちゃんとした商品が入手できなければ、オーダーキャンセルになってしまう。
また、あまりに小さな瑕疵で返品をしたり、高い頻度で返品を繰り返しているとAmazonからアカウントをBANされるという噂もあるため、返品の乱用は避けたい。
そこで、小さな傷であれば事前にバイヤーと連絡をとり、未開封で商品自体にダメージはないことを伝え、発送の了承が得られるか試みる手もある。
そもそも連絡を取るまでもない小さな小さな傷かもしれないと迷う場合は、一休みしてから判断してみる。
いずれにしろ、最初から問題ない商品が届く確率を上げるため、ネット注文の際は出品者の評価や自己紹介の内容を要確認。
価格が異常に安い新規出品者から買うなら、地雷源を走り抜ける覚悟を。
仕入れ見込み商品の品切れ、遅延、値上り
無在庫販売の場合、仕入先と見込んでいた商品がオーダー時点で品切れになっていたり、配送日数が延びていたり、価格が変動しているリスクがある。
これを手作業で管理するなら、確認作業に要する労力との兼ね合いで出品点数を制限することになる。なお、『Pasty』というChromeの拡張機能を導入すると、20個くらいのURLを一度に開けるので、URLを1つ1つ開く手間は省ける。
『HARU』など無在庫管理ツールを導入すればより楽だとは思うが、出品点数が少なければ導入の手間と運用費用の負担のほうが大きいかもしれない。
なお、Amazonのキャンペーン期間は配送日数が大幅に延びる傾向がある。その影響が大きければ、一時的にDTSを延長するか、ショップをバケーションモードにするなど、一時的な対策が必要になる。
バイヤーからのキャンセル
プレオーダーの設定(発送期限を5日以上に延長)をしていると、バイヤーが注文してから1時間以内(台湾は24時間以内)は、セラーの同意不要でキャンセルが可能。
それ以外のバイヤーからのキャンセルには、セラーの同意が必要(ただし、セラーが2日以内に回答しなければ自動的に受理)。
バイヤーからキャンセルを拒否した場合、その後の受け取り拒否や、返品リクエストや、ショップの低評価等の心配が付きまとう。
キャンセルを承認または拒否する前に、「もしかしたら操作ミスじゃないでしょうか?」などとチャットでワンクッション入れてみると、取り下げてくれるかも。
配送の失敗
発送した商品が、バイヤーの受け取り拒否や住所の誤りなどで配送不能になると、オーダーは自動キャンセルとなる。
オーダーが自動キャンセルになると、バイヤーのオーダーのために支払った金額はバイヤーに返金される。
フィリピン、マレーシア宛で配達不能になった商品は、日本のセラーに返品されず、SLSの現地倉庫に保管される。2023年9月現在、現地倉庫に保管された商品の返品ルールを、Shopeeにて準備、調整中。
シンガポール宛の商品が返品になった場合は、商品の価格が20USD(米ドル)相当以上であれば、セラーが1梱包あたり8USD負担することによって、隔月で返品可能。
タイにはSLSが導入されておらず(2023年9月現在)、SLSの返品ルールは適用されない。
郵便局の場合、商品未着の調査依頼をしても確認できるのは相手国への到着までで、詳細は受取人から現地で問い合わせるよう促される。その場合はバイヤーに問い合わせ先として、荷物が税関で止まっていたら税関を、それ以外の場所にあるなら現地の配送会社を案内する。
返品が発生すると、その商品の仕入代金と送料が損失になる恐れがあるため、扱う商品はそのリスクを許容できる範囲内の価格で。
タイの税関による配送ストップ
2023年9月現在、SLSが導入されていないタイでは、関税が発生すると、購入者がその支払いをするまで税関で商品が留め置かれる。
関税にかかるトラブルを避けるため、Shopee Japanの資料では、全商品ページ、店舗ページ、商品発送前のチャットの全てを通じて、「関税が発生した場合は購入者負担」である旨を購入者に伝え、合意を得ることを推奨している。
まとめ
「仕入れた商品に傷やへこみ等があったら」、「仕入れ見込み商品の品切れ、遅延、値上り」、「配送の失敗」、「タイの税関による配送ストップ」の対応例でした。