令和3年度の老齢基礎年金の満額は、年額780,900円です。
令和2年度の年額781,700円よりも、マイナス0.1%で800円減額になっています。
このマイナス0.1%には、名目手取り賃金変動率のマイナス0.1%が用いられています。
一方、物価変動率は0.0%なので、従来の仕組みであれば年金額は据え置きになったところです。
- しかし、令和3年度からは賃金が物価よりも下がった場合、賃金に合わせて年金額が改定されることになりましたので、その仕組みが適用されてマイナス0.1%になっています。
また、年金額の改定にはマクロ経済スライド(現役の被保険者の減少と平均余命の伸びによるマイナス調整)もありますが、賃金や物価によりマイナス改定がされる年には、これによる調整はありません。
- ただし、平成30年度からは、実施されなかったマクロ経済スライドによるマイナス調整分は翌年度以降に持ち越されることになりました。
令和3年度に調整されなかったマイナス0.1%は、来年度以降に持ち越しとなります。
上記で赤くマーカーした2つの仕組みが、いわゆる「年金カット法」と呼ばれることのある、平成28年法改正の内容です。
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