住民税を払うなら、ふるさと納税を利用しないのはもったいない!
来年払う住民税が、今年使える「ふるさと納税」のチケットなんです。でも、面倒でやっていない方も多いのではないでしょうか?
ふるさと納税の上限額が事前に分からないから、腰が引けてしまうのも無理はありません。そんな方は、具体的にもらえるものをイメージしてみましょう。自分の所得でこれだけのものがもらえるのか、とイメージできれば、「ふるさと納税」を使わないのはもったいない!と思えるはずです。
やってみれば簡単で、とってもお得なんです!
年収400万円のふるさと納税上限額の具体例
具体的な年収の例として、400万円を設定します。これは、最近の年収の中央値を参考にした金額です。その上で、配偶者控除(年間の合計所得金額が48万円以下の配偶者)ありとなしの場合に分けて見ていきましょう。
他に扶養親族はいないものとして、後述する物的控除(社会保険料控除等)もないものとします。それでは、パターンごとに使えるふるさと納税の上限額と、その額まででもらえる個人的なおすすめ品をご紹介します。
配偶者控除あり
【上限額の計算】
- 給与収入: 400万円
- △給与所得控除: 124万円(収入金額×20%+44万円)
- →給与所得: 276万円
- △配偶者控除(配偶者は69歳以下とする): 33万円
- △基礎控除: 43万円
- ⇨課税総所得金額: 200万円
- △調整控除: 5千円(所得税と住民税の間で生じる人的控除の金額の差の合計額10万円×5%)
- ⇛住民税所得割額: 19万5千円(課税総所得200万円×10%-調整控除5千円)
ふるさと納税の上限額(目安): 47,939円
((個人住民税所得割額19万5千円×20%)÷ (90% – 所得税の税率10%×1.021) + 2千円)
この場合、47,939円分のふるさと納税をしてワンストップ特例制度を利用すると、その額から2千円を引いた45,939円が、翌年の住民税から控除されます。つまり、2千円の手数料を払って、翌年の住民税を45,939円分前払いしておまけ(返礼品)をもらうようなものです。
配偶者控除なし
- 【上限額の計算】
- 給与収入: 400万円
- △給与所得控除: 124万円(収入金額×20%+44万円)
- →給与所得: 276万円
- △基礎控除: 43万円
- ⇨課税総所得金額: 233万円
- △調整控除: 2,500円(所得税と住民税の間で生じる人的控除の金額の差の合計額5万円×5%)
- ⇛住民税所得割額: 23万500円(課税総所得233万円×10%-調整控除 2,500円)
ふるさと納税の上限額(目安): 59,776円
((個人住民税所得割額23万500円×20%)÷ (90% – 所得税の税率10%×1.021) + 2千円)
配偶者控除がない分、同じ収入だと所得が増えて、それに伴い住民税も増えます。ふるさと納税の上限額も引き上がります。
この場合、59,776円分のふるさと納税をしてワンストップ特例制度を利用することで、その額から2千円分を引いた57,900円が、翌年の住民税から控除されます。
おすすめリスト
では、年収400万の方の、「ふるさと納税」返礼品のおすすめリストをご紹介します。
米(9,000~28,000円)
お米を食べる家庭なら、もらっておいて損はありません。11品種の中からランダムで届くのも、普段買わない品種が食べられそうで楽しみですね。
ハンバーグ(10,000~16,000円)
ハンバーグは美味しいですよね。ご飯にもパンにも合うおかずの王様です。そんな王様が冷凍庫にぎっしり詰まっていれば、いつでも無敵の王国が待ってます!
うなぎ(5,800~6,200円)
普段はなかなか手が出ない、高級食材の国産うなぎが、この時ばかりは割安に感じます。熟成されたタレが染み込んだほくほくのうなぎの蒲焼を、ごはんと一緒に贅沢にかき込んでみませんか?
シャインマスカット(9,000~27,000円)
言わずと知れた山梨県のシャインマスカットです。皮ごと食べられる爽やかな甘さが魅力。豪華な器にたっぷり盛って、寝そべりながら気だるげにぶどうをつまむ贅沢な時間を過ごせます。昔の貴族だってこんな美味しいぶどうは食べられなかったはず。優越感に浸れること間違いなしです。
牛肉(5,980円)
「A5ランク 仙台牛 肩ロース 500g」です。家族や友達で集まって、これを使ったすき焼きを囲めば笑顔間違いなし。特別な日の食卓を彩る素敵な一品になりますよ。
ロイズ (ROYCE’) のお菓子(16,500円)
人生はお菓子を食べるためにある。酒を飲まない僕は、ときおりそう考えることがあります。チョコレートがたっぷりかかったバリバリのポテチは、しょっぱくて甘くて最高です。
上記リストの最少額の合計で、56,280円です。配偶者控除なしの方の上限額に収まります。
この中からシャインマスカットを我慢すれば、47,280円となり、配偶者控除ありの方の上限内に収まります。
それぞれの量を増減すれば、あなたに合わせた上限額に調整できます。
ふるさと納税の上限額に関わる要素
住民税が抑えられることで、ふるさと納税の上限額が減る控除は、配偶者控除以外にもまだまだあります。
その中から、代表的なものをいくつかご紹介します。
人的控除
- 特定扶養親族(19歳以上23歳未満の子): 45万円
- 一般の控除対象扶養親族: 33万円
物的控除
下記の控除に該当すれば、それぞれの控除額に応じて、ふるさと納税の上限額は減少します。
- 社会保険料控除: 健康保険料、国民年金保険料、厚生年金保険料等の合計額
- 生命保険料控除: 7万円を限度として、一般生命保険料控除、個人年金保険料控除、介護医療保険料控除の合計額
住民税にかかる控除について、詳細は「東京都主税局」の「個人住民税」(外部リンク)のページ等をご確認ください。
個別の事情に応じたふるさと納税の上限額は、ふるさと納税を扱う各サイトで試算できます。使いまわった感じ、「ふるさとチョイス」(外部リンク)がおすすめです。
まとめ
ふるさと納税へのモチベーションは高まりましたか? それなら、今年の給与明細を整理して、各サイトのシミュレーションでご自身の上限額を確認してみましょう。
ふるさと納税は、自分へのご褒美と地域支援を同時に実現できる素晴らしい制度です。この機会に、あなたも魅力的な返礼品を探してみてはいかがでしょうか。きっと、新しい発見や楽しみが待っていますよ!